中道農園|白米、玄米、発芽まえちゃん玄米
次世代に伝えたい、体に美味しいお米

上田涼子さんによる投稿 2016年11月25日

上田 涼子

公式キュレーター

フォトグラファー、ライター、セミナー講師として活躍中。フェイスブックのフォロワー数は5,000名以上。肩肘張らないナチュラルなライフスタイルを発信することで、たくさんのファンに支持されている。2児のママ。

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自然を愛し・自然に愛される滋賀の米作り農家、中道農園

美味しさと安全を追求したお米への挑戦

米作り一筋200年。先祖代々農家を営んできた中道農園は、現在滋賀県野洲市を拠点としている。

中道農園

甲子園球場の約4.5倍(18万平米)という広大な土地で、10年以上農薬を使わずに無農薬有機栽培や自然栽培でお米を作り続けてきた中道唯幸さんのお人柄は、驚くほどオープンで朗らかな印象だ。

安全性だけでなく、味でも評価されるようにと中道さんが懸命に取り組んだ結果、中道農園のお米は平成25年に「日本一美味しいお米コンテスト」で優良金賞を受賞するに至っている。

時代に先駆けて無農薬栽培を実践されてきた中道さんに、米作りに対する熱く真摯な想いを伺った。

農薬に悲鳴を上げたのは、自分の体だった

機械化と化学肥料と農薬。中道さんの父である先代は、この<近代農業の三種の神器>の登場を「これで農家は奴隷から解放される」と言って喜んだ。

中道唯幸

しかし散布のルールをきちんと守って使っているにも関わらず、長年の使用で先代は農薬中毒になり高熱を出して寝込んでしまった。慢性的な症状のため、解毒することもできなかったという。

農薬への接触を医師に禁じられた先代に代わり、中道さんが農薬散布の担当になったが4,5年経つと中道さん自身にも動悸・血圧があがる・思考能力が落ちるなどと言った症状が出始めた。

このままでは自分の身体が持たないと危機感を抱いた中道さんは、「自分の身体のために」農薬の使用量を減らすことを試み始めた。

減農薬という言葉さえなかった時代に、その試行錯誤のために手間が増え、販売価格が高くなってしまうことに対し「自分のためにやっているのに、お客様に高く売るなんて」と当初は強い引け目を感じずにはいられなかったという。

数々の試行錯誤と、お客様の支えで今がある

近代農法から減農薬栽培や無農薬栽培にシフトすると、まず直面するのが収穫量の減少という問題だ。

土やその中にいる微生物が本来の生命力を取り戻すまでに最低でも4,5年はかかるし、その間はお米の見た目も味も良いとは言いがたい。

無農薬米

「虫がつくのは農薬を使っていない、安全な農作物である証拠だ」と思っていた時期もあったが、経験を積むうちにそうではないことも明らかになっていった。

良い土で育った本当に元気な農作物には、虫はつかないのだ。

「今はそれがわかってるけど、経験するまではわからんかったからね。あの時期のお米を買ってくれていたお客様には感謝しかないです」

その時々で支えてくれるお客様がいて、中道さんが諦めずに挑戦し続けたからこそ今の中道農園がある。

目指すのは「自然から愛される農家」

近年食の安全性が声高に叫ばれるようになり、今では全国に有機栽培や自然栽培の小さな勉強会や組織がある。

中道唯幸

土地が変われば気候が変わるので、自分たちの土地で結果を出すには様々な土地のノウハウを組み合わせて経験を積む必要がある。

「◯◯式農法」といった特定の流派にとらわれることなく「ええトコどり」をしてより良い米作りを追求し続け、自分たちが得た経験やノウハウは惜しみなく人に伝えていくことで、本当の意味で持続可能な、循環する農業を続けていきたいと中道さんは考えている。

「農家が自然を愛するのは当然。でも一方通行ではダメなんですよ。自然から愛される農家でないとね。」

中道さんのこの言葉に、中道農園の理念が集約されているように私には感じられた。

中道さんのオープンなお人柄は、自然や先達に対する敬意の表れなのだろう。

10年以上農薬を使わない土壌で育つお米たち

柔らかな味わいの「有機栽培米」と力強い味と栄養の「自然栽培米」

中道農園のお米には大きくわけて「有機栽培米」と「自然栽培米」の二種類がある。どちらも無農薬だが、有機栽培は有機肥料を使い、自然栽培は無肥料という違いがある。

自然栽培は有機栽培よりも更に人の手が掛かるため販売価格もそれに比例してしまうが、化学物質過敏症やアトピーなどの症状に悩まされている方にはとても好評だという。

とても興味深いことに、味に関しては有機栽培米と自然栽培米とでは好みが分かれるのだとか。自然栽培米は植物本来の力強さが特徴であり栄養価もとても高いが、有機栽培米に比べるとやや歯ごたえがある。

中道農園

固いものを食べる機会が減った現代人には「柔らかいものを美味しいと感じる」傾向があるため、人によって評価が異なるようだ。豚肉と猪肉のような違いだと捉えてみるとわかりやすいかもしれない。

「断食明けで舌の感覚が敏感なときに、特に自然栽培米が美味しく感じられた」

という中道さんの経験談には、なるほど!と思わず唸ってしまった。

白米と玄米のいいとこ取り「発芽まえちゃん玄米」

そんな栽培方法とはまた別に、中道農園には珍しい商品がある。

玄米が身体に良いとは知りつつも、あの独特の歯触りがどうも苦手で・・・という人に是非試してみて頂きたいのが、中道農園の人気商品のひとつである「発芽まえちゃん玄米」だ。

「発芽まえちゃん玄米」は玄米の表面を覆っている皮の部分に特殊な機械で細かな傷をつけた「特殊分づき精米」だ。浸水時間も短くて済むうえに、白米と変わらないような食感で、玄米に近い栄養価を持つスグレモノである。

白米から玄米にこれからシフトしていきたい人の足がかりとして最適だ。

白米 発芽まえちゃん玄米 玄米

画像左:左から 白米 / 発芽まえちゃん玄米 / 玄米
画像右:発芽まえちゃん玄米の拡大


以前より無農薬のお米を家族全員で食べ続けているせいか、我が家の3歳の長女は大のご飯好きだ。

【クック・チャム ママ やさしい出汁パック】のだしガラで作った自家製ふりかけを掛けてやれば、他におかずがなくてもお茶碗いっぱいのご飯をペロリと平らげてくれる。

発芽まえちゃん玄米

「発芽まえちゃん玄米」のご飯も、「美味しい?」と聞く前に食べ終わっていたほどだ。1歳の次女はまだ離乳食期なので白米しか与えていないけれど、もう少し大きくなった時にはやはり「発芽まえちゃん玄米」を入り口として食べさせてやりたいと考えている。

外食続きで胃腸が少し疲れたときに、無性に白いご飯を食べてリセットしたくなる感覚を、娘たちにも持ってもらえたら良いなぁと私は密かに思っている。

本当に美味しいお米を次世代へ

本物のお米で本物の舌が育つ

中道唯幸 松井知敬

離乳食と言えば、オヤノミカタSTOREの第一弾商品である【manma 四季の離乳食】にも、実は中道農園のお米が使用されている。味覚が形成される一番重要な離乳食期に本当に美味しいお米を食べておいてもらいたい、というのが中道さんの願いだ。

無農薬米はやはり高価なため、成長期になり食べる量が増えたときに安価な減農薬に変更されるご家庭も多い。それでも幼少期に本物のお米を味わっていればきちんと味の判断ができる舌が育つという。


「その舌があれば、今度自分の子供に対してまた良いものを選んであげることができるから。」

お米はまぎれもなく日本人の主食である。良い主食を選ぶことが良い食生活に繋がっていくことは想像に難くない。

中道農園のお米は次世代にまでアプローチできる、とても大きな包容力を持ったオヤノミカタだと言えそうだ。