◆思い出のおもちゃは、できることならずっと手元に残したい
我が家の娘は、片づけが下手です。その原因は、ものが捨てられないことにあるようです。もう読まなくなった本、遊ばなくなったぬいぐるみやおもちゃ。それらを箱にまとめて、これは捨ててもいい?こっちは、まだ小さいお友達に譲って使ってもらおうか?と娘に尋ねると、「そうだね、いいよ」と一応は頷くのですが、ふと見ると、娘がその箱の中身をごそごそと掘り返していたりします。
どんなに魅力的だったおもちゃも、いつか卒業する年頃がやってきます。でも、もう遊ばないとはいえ、愛着も思い出も詰まったおもちゃを処分するのは、本人にとっては切ないことなのでしょう。その気持ちは、分からないこともないのですが。
◆赤ちゃんが舐めても大丈夫。見た目もかわいい、無塗装の木のおもちゃ
実際、私も娘が使っていたおもちゃをすべて処分することはできず、何点かは記念に手元に残してあります。残しているおもちゃの共通点は「流行に左右されず、品質の良いもの」、「おしゃれでかわいいもの」、そしてもちろん「娘のお気に入りだったもの」です。
つみ木家具店の家具は、ねじや釘を使わず、組み木だけで仕上げます。そのスタイルはおもちゃにも踏襲されていて、たとえば「つみ木のツミキ」は、つみ木同士の凹凸を合わせて組み上げていく個性的なスタイル。実際に遊んでみると、つみ木でありながら、ブロックのようでもあり……。遊び方の幅が広く、また柔軟なことに驚かされます。
ぬくもりのある木のつみ木ですから、0歳の赤ちゃんだって、触れて、舐めて、かじって喜ぶでしょう。積み上げたものを小さい子が勢いよく崩しても、まるく優しい音がするでしょう。小学生や大人だって、本格的な作品作りに思わず夢中になってしまうかも。成長段階に応じたいろんな遊び方で、ずっと長く、使ってくれるに違いありません。
つみ木家具店の木のおもちゃは、「つみ木のツミキ」のほか、ギア型のタイヤがキュートな「GEAR car」にも、そのほかの雑貨コモノにも、大型家具の製作過程で出た端材が使われています。これらはすべて、無塗装の無垢材。何でも口に入れてしまう赤ちゃんにも安心して与えることができるのは、何より嬉しいポイントです。
また、親にとってはもうひとつ、密かにありがたいのは、つみ木家具店のおもちゃが「インテリアを妨げないこと」かもしれません。
私自身、決して片付けが得意なほうではありません。重い腰を上げて苦手な掃除をがんばっても、片付けるそばから、こどもはどんどん散らかしていきます。こどもがいる家なんて、どこも似たようなものではあるでしょう。そうだとしても、出しっ放しのおもちゃがせめておしゃれでかわいく、部屋のインテリアを邪魔しないようなデザインのものなら、まだ、あきらめが付くというものではありませんか。
自分にとって必要なもの、大切なものを、どうやって選ぶのか。日々の生活の中で、親がこどもに教えていかねばならない、重要なスキルのひとつだと思います。親がこどもにおもちゃを与えるということは、そのお手本を示すことにも通じています。
思い出の詰まったおもちゃとの別れがつらいなら、“初めから、長く付き合えるものを選ぶ”という選択肢があります。遊ばなくなってからも記念に手元に置いて、飾って眺めて楽しめるもの。そんな「一生もの」のおもちゃを選んで付き合っていくことで、こどもの審美眼も育っていくものだと思うのです。
たとえ、おもちゃで遊ぶ年頃を通り過ぎても、思い出の詰まった愛着ある木工の品物は、こどもの成長のパートナーで在り続けてくれるでしょう。